【2026年版】面白いおすすめ小説ランキング70選【ジャンル別】

本記事では数ある小説で、ミステリー、どんでん返し、ホラー、ファンタジー、青春、恋愛、家族、感動、医療、社会派、純文学、歴史・時代、映像化作品の中から『面白いおすすめ小説ランキング』をジャンル別にてご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
- Kindle Unlimitedが2ヶ月99円
- 表示された方のみ2ヶ月99円キャンペーンが開催
- Amazon Music Unlimitedが30日間無料
- 音楽聴き放題サービスで30日間無料キャンペーンを開催
- Audibleが30日間無料
- Amazonオーディオブックで30日間無料キャンペーンを開催
【いま話題】面白いおすすめ小説
『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ
あらすじ
とある能力を買われ、アイドルグループ運営に参画することになった男。内向的な気質ゆえに積み重なる心労を癒やしたい大学生。舞台俳優を熱烈に応援していたが、ある報道で状況が一変する女。
世代もまったく異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
おすすめポイント
推し活やファンダム経済といった現代特有の文化を鮮やかに浮かび上がらせることによって、読者に対して問いを投げかけてくる。
登場人物たちの姿に心を揺さぶられて共感しながらも、同時に現代社会が根底に抱えている孤独感や生きづらさといった問題に胸が締め付けられるような感覚を覚えてしまう作品。
『エピクロスの処方箋』夏川草介
あらすじ
大学病院で難手術を成功させながらも、甥のため地域病院で働いている内科医の雄町哲郎。
ある日、大学准教授の花垣から難しい症例が持ち込まれた。患者は82歳の老人で、かつて哲郎が激怒させた大学の権力者・飛良泉教授の父親だった――。
おすすめポイント
生きるとは何か、そして幸福とは何かという問いを投げかけながら、医療現場における厳しい現実や葛藤、そして患者一人ひとりにそっと寄り添っていく医師の姿が描かれていく。
誰もが避けることのできない死という現実に対して、揺るぎない信念を持ちながら、迷うことなく自分自身の道を進んでいくマチ先生の姿に心を癒やされてしまう物語。
『熟柿』佐藤正午
あらすじ
激しい雨の降る夜、老婆を撥ねてしまったかおりは轢き逃げの罪に問われることになり、服役中に息子・拓を出産することになった。
出所後、息子の顔が見たいという強い思いから園児連れ去り事件を起こしてしまった彼女は、息子との接見を禁じられることとなり、追われるようにして西へ西へと各地を転々としながら流れてゆくことになるが…。
おすすめポイント
取り返しのつかない過ちをおかしてしまったことで、あまりにも深すぎる苦悩と決して消えることのない重い罪の十字架を背負いながらも、それでも日々を精一杯に生きていこうとするかおり。
彼女に対して悪意を向けてくる者たちがいる一方で、そっと優しく手を差し伸べてくれる温かい人びともいる。そうした彼女の波乱に満ちた半生の物語に心を震わせられ、深い闇の中にほのかに灯される小さな明かりが心にじんわりと沁みわたっていく物語。
『殺し屋の営業術』野宮有
あらすじ
18年間、営業畑を歩み、所属した会社すべてで営業成績トップを誇っていた鳥井。ある日、珍しい夜間のアポイント先で刺殺体を発見し、殺し屋と遭遇してしまう。
拉致され絶体絶命の状況に陥った彼は、「ここで私を殺したら、あなたは必ず後悔します」と、命がけの営業トークを開始するのだが——。
おすすめポイント
卓越した営業能力を持つ鳥井が、思いがけないことにより殺し屋から請け負った「2週間で2億円を稼ぐ」という途方もないノルマ。実際に存在している営業テクニックや交渉術の数々を巧みに駆使しながら、一般社会とはまったく異なる裏稼業の世界をも渡り歩いていく。
相手を騙したり騙されたりという緊張感のある駆け引きが次から次へと繰り広げられ、さらには別組織に所属する殺し屋たちとの緊迫した頭脳戦など、テンポのよいストーリー展開に最後まで引き込まれてしまう。次々と襲いかかってくる様々なピンチの連続から一瞬たりとも目を離すことができない、読者を魅了してやまない痛快エンタメ小説。
『PRIZE―プライズ―』村山由佳
あらすじ
天羽カインは本屋大賞にも輝き、本を出せばベストセラーの大人気作家である。しかし、いまだに直木賞だけは取れない。文壇から正当に評価されない。何としてでも認めさせてやる…。
おすすめポイント
作家と編集者の間で交わされる生々しく現実味のあるやりとり、直木賞という栄誉ある賞の選考がどのようなプロセスで進められていくのかという詳細な過程、そして出版業界の表には決して出てこない裏側の実態を、鮮明かつ詳細に描き出している。
それぞれの登場人物たちが抱えている想いや譲れない信念が複雑に交差していき、ヒリヒリとした緊張感に満ちあふれる展開が続いていく中で、小説という作品を生み出すことの困難さや厳しさ、そしてその創作という営みに真摯に取り組み続ける作家たちの揺るぎない信念や覚悟について、深く考えさせる作品。
【ミステリー】おすすめ小説
1位『屍人荘の殺人』今村昌弘
あらすじ
神紅大学ミステリ愛好会の一員である葉村譲と会長の明智恭介は、同じ大学の「探偵少女」である剣崎比留子に誘われて、いわくつきの映画研究部の夏合宿に参加することに。
合宿初日の夜に、きもだめしをしようと映研のメンバーたちで出かけるのだが、予想だにしない事態に巻き込まれ「紫湛荘」に立てこもらざるを得ない状況になった。翌朝になり、密室で変わりはてた姿でメンバーの1人が見つかり…。
おすすめポイント
本作は、紫湛荘にあることで閉じ込められるクローズド・サークルものなのだが、その設定があまりに斬新で読者を惹きつける。また、紫湛荘のなかで繰り広げられる連続殺人には、緊迫さがこちらまで伝わり目が離せない。
大胆な密室ものの設定と緻密なトリックが融合し、謎解きの楽しさを存分に味わえる物語。
2位『容疑者Xの献身』東野圭吾
あらすじ
高校教師である石神は、天才数学者でありながら不遇な生活をおくっていた。娘の美里と2人で暮らす隣人の花岡靖子に秘かな想いを寄せていた。あるとき、前夫である富樫が居場所を特定して訪ねてくるのであった。金を無心し、暴力をふるう富樫に耐えかねて、靖子と美里は殺してしまう。2人の状況を察した石神は、救うために完全犯罪を企てる。しかし、石神と大学時代の親友でもある、天才物理学者の湯川学が、捜査に加わり真相に近づいていくのだが…。
おすすめポイント
天才vs天才の攻防に目が離せないだけでなく、湯浅の親友を思いやり苦悩する姿も見どころである。湯浅が天才と認めた男が企てた完全犯罪、そこに隠された切なくも驚くべき真実に、あふれでる感情を抑えきれない。
3位『すべてがFになる』森博嗣
あらすじ
孤島の研究所で、幼少期から隔離された暮らしをおくる天才プログラマーの女性である真賀田四季。彼女の部屋からウエディングドレスを着飾った、両手両足を切断された死体が発見された。
たまたま、島をおとずれていたN大助教授の犀川創平と女子学生の西之園萌絵が、この謎に満ちた密室殺人に挑んでいく。
おすすめポイント
孤島のハイテク研究所でおこった密室殺人。手の込んだトリックもさることながら、天才である真賀田四季の存在感が大きく、天才ならではの思考や価値観に魅力を感じてしまう。また、刊行が20年前だというのに、VR技術を的確に捉えている部分も興味をそそられる。
理系の知識と思考を試される、トリックを存分に堪能することのできる理系ミステリー作品。
4位『満願』米澤穂信
あらすじ
人を殺めた女は、控訴を取り下げて刑が確定した。静かに刑期を終えるが…。(「満願」)失踪した恋人のもとを訪れ、信頼を取り戻そうと奔走するのだが…。(「死人宿」)ビジネスマンが直面する最悪の交渉条件に緊迫する。(「万灯」)切実に生きる人びとが遭遇する奇妙な6つの事件。表題作を含む短編集。
おすすめポイント
それぞれにティストの違う独立した6つの話に、人間の内に秘めた狂気や執念を描いている。それらは、じわじわと忍び寄る不気味さをあたえつつも、深い余韻と心のざわつきを読者に残していく。
人生を狂わされた者たちの事件に潜んでいる動機に、ダークさと後味の悪さがクセになる作品集。
5位『ホワイトラビット』伊坂幸太郎
あらすじ
指定された人間を誘拐してくる仕事をしている兎田考則。そんな男の新妻である綿子が誘拐グループにさらわれてしまう。無事に返してほしければ、誘拐グループのコンサルトをしているオリオオリオを連れてこい、と条件を突きつけられる。兎田は懸命に探し回り、やがて一件の家に辿り着く。その家には訳ありの人たちが集まり、いつの間にか籠城事件へと発展していくのだが…。
おすすめポイント
登場人物がそれぞれに問題を抱えており、選択に悩みながらも現状を打開していこうとする姿には、ハラハラとドキドキが止まらない。著者の巧みな時間軸の構成に、混乱と戸惑いをいだきながらも、物語に魅入られてしまう。
【どんでん返しミステリー】おすすめ小説
1位『medium 霊媒探偵城塚翡翠』相沢沙呼
あらすじ
香月史郎は、推理作家でありながら難事件を解決してきた。そんな彼が、ひょんなことから霊媒師の女性である城塚翡翠に出会い、ともに事件を解決することに。彼女は、霊媒によって死者の言葉を伝えることができる。だが、そこに証拠能力はないため、香月が霊視をもとに論理の力で事件を解決に導かねばいけない。
そのころ世の中では、連続殺人鬼が人びとを脅かしていた。姿を見せず証拠を残さない犯人を追い詰めるには、翡翠の霊媒が不可欠。しかし、殺人鬼の影がひそかに彼女のすぐそばまで迫っていた…。
おすすめポイント
霊媒師と推理作家という異色のコンビが事件解決に乗り出していく。それと並行するように語られていく、姿なき連続殺人鬼の存在が少しずつ大きくなり、緊迫感を高めていくとともに、やがて訪れる著者の仕掛けに読者は唸らされる。
どこに違和感をいだくのか、推理すべきは何なのか。頭をフル回転しなければ、謎すら見えてこない。「すべてが、伏線。」という、著者からの挑戦状がここに。
2位『十角館の殺人』綾辻行人
あらすじ
無人島である孤島の角島。その島に建つ十角形をした奇妙な館の「十角館」に、大学のミステリー研究会のメンバー男女7人がおとずれた。この島では、半年前に四重殺人事件がおきており、館を建てた建築家の中村青司を含む4人が亡くなった曰くつきの場所でもある。
そんな島での1週間を満喫するはずの彼らは、やがて連続殺人事件に巻き込まれていく…。
おすすめポイント
春休みを満喫するためおとずれた孤島でおこる連続殺人。動機やトリック、構成にとミステリーの魅力がすべて詰まった、日本ミステリー界でもっとも有名な一冊。
時代が変わっても読み継がれる、この壮大な仕掛けに誰もが衝撃を味わうことのできる作品。
3位『殺戮にいたる病』我孫子武丸
あらすじ
東京の繁華街でつぎつぎと猟奇的な殺人を繰り返していた蒲生稔が逮捕された。通報したのは、独自の調査を進めていた元警察官の樋口。その逮捕現場には、息子が犯人なのではと疑っていた、母親の雅子の姿もあった。
そして物語は、これまで蒲生稔がおこなってきた残忍な犯行があかされていくのだが…。
おすすめポイント
街でくり返される猟奇的殺人事件。冒頭の犯人逮捕のシーンからはじまり、犯人、元刑事、犯人の家族、という3つの視点から事件をさかのぼって語られていく。グロテスクな描写も多いが、ぐいぐい読者を引き込んでいき、驚きの展開にしばし言葉を失う。
シリアルキラーの男がこれまで歩んできた軌跡に、恐ろしさとともに衝撃を受ける物語。
4位『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午
あらすじ
元私立探偵である成瀬将虎は、いつも利用しているフィットネスクラブに通う久高愛子から、身内が巻き込まれた悪質な保険金詐欺について証拠を掴んでほしいと依頼された。
同じころ、将虎は地下鉄に飛び込もうとしていた麻宮さくらを助け、それをきっかけにデートを何度かする仲になっていく。やがて、保険金詐欺と将虎の恋の2つのできごとが交わり…。
おすすめポイント
「何でもやってやろう屋」を称している成瀬将虎が、依頼を受けた保険金詐欺の調査に奔走していく。軽快に進んでいくストーリーに気を取られていると、みごとに足元をすくわれ、ハッとさせられてしまう。
予想だにしない展開に、爽やかに騙されながらも、タイトルに込められた想いに馳せてしまう作品。
5位『ハサミ男』殊能将之
あらすじ
2003年の東京。ちまたでは、女子高生の喉にハサミを突き立てられる連続猟奇殺人事件が発生していた。マスコミは犯人を「ハサミ男」と呼び、世間の注目を集めていた。
一方で、ハサミ男は3人目のターゲットを決め、入念な調査をおこなっていた。だが、自分の手口を真似た死体を発見した。ハサミ男は、誰がこんな殺害をおこなったのか調査を開始しはじめるのだが…。
おすすめポイント
遺体の首にハサミを突き立てる残忍で猟奇的な殺人事件。しかし、模倣犯があらわれ、殺人鬼であるハサミ男が真犯人を探すという特殊な設定ながら、緻密に計算された仕掛けに読者はしてやられる。
隠された仕掛けに、騙される快感を愉しむことのできる、上質なミステリー。
【ホラー】おすすめ小説
1位『ぼぎわんが、来る』澤村伊智
あらすじ
幸せな新婚生活をおくっていた田原秀樹。あるとき彼の会社に、とある来訪者があった。それをきっかけに、秀樹の周りで超常現象というほかない怪異なできごとが頻発していた。
怪異から愛する家族を守るため、伝手をたどり比嘉真琴という女性霊媒師をたよることになった秀樹。はたして、迫り来るとてつもなく凶暴な存在から逃れられるのだろうか…。
おすすめポイント
イクメンである田原秀樹の「訪問者」、秀樹の妻である香奈の「所有者」、オカルト・ライターである野崎の「部外者」の3つの章で構成される本作。得体の知れないものが近づいてくる恐怖と緊迫感に、不安を掻きたてられ目が離せなくなっていく。また、視点が変わることで浮かび上がる人間の闇も見どころの一つとなっている。
日常が脅かされる怪異に、恐ろしさと不気味さを堪能しつくすことのできる物語。
2位『黒い家』貴志祐介
あらすじ
生命保険会社の京都支社で、保険金の支払い査定をおこなっている若槻慎二。あるとき、顧客の家に呼ばれ訪問した先で、子どもが首を吊った状態で亡くなっているのを発見してしまう。
ほどなくして、死亡死亡保険金が請求されたのだが、顧客の態度に不信感をつのらせた若槻は、独自の調査に乗り出していく。しかし、それが悪夢のはじまりになろうとは思ってもいなかった…。
おすすめポイント
保険金をめぐり描かれる人間の怖さ。欲望のためなら手段は選ばずに、躊躇なく実行する人間の恐ろしさがヒシヒシと伝わってくる。また、ひょっとしたら自分の身にこんなトラブルがおきるのでは、と思わせる恐怖感もある。
元保険会社に勤務していた著者ならではの、迫りくる人間の恐さを強烈なまでに心に刻み込まれる作品。
3位『首無の如き祟るもの』三津田信三
あらすじ
奥多摩にある媛首村。そこは、かつて首を斬られて亡くなった女の怨霊である淡首様の伝承が残る地でもある。そんな村の秘守家には、13歳になると「十三夜参り」という儀式があった。
その儀式のさなか惨劇ははじまり、さらには10年後にも悲劇がおきていき…。
おすすめポイント
媛首村でおきた2つの未解決事件。巧妙に練りあげられた構成、密室の謎にトリックや叙述にと、仕掛けがふんだんにあり、読者はそれに振り回されながらも存分に楽しめる。また、怪異なその雰囲気もまた本作を盛り上げている。
怪異とミステリーの融合された世界観を堪能しながらも、謎解きを存分に味わうことのできる「刀城言耶」シリーズ第3作目の傑作。
4位『火のないところに煙は』芦沢央
あらすじ
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」。そんな依頼に作家である「私」は、8年前の凄惨な体験を思い出す。
結婚を考えていた恋人の男性とともに、当たると評判の「神楽坂の母」という占い師をたずねた角田尚子。だが、結婚は不幸になると告げられ、ふたりの関係はギクシャクしていき、ある悲劇が。ある日、仕事でたずさわった交通広告のポスターに奇妙なシミが見つかり…。(「染み」)
おすすめポイント
フィクションをドキュメンタリーのように描かれた本作。あたかも実話かな、と思わせるようなリアルな話に恐怖を覚えつつも、読み進めた先におとずれる仕掛けに背筋が凍りつく。
リアリティのある一つ一つの話に慄きながら、じわじわ迫りくる恐怖にゾッとさせられる。
5位『夜市』恒川光太郎
あらすじ
不思議な市場「夜市」では、妖怪たちがさまざまな品物を売っている。そこでは望むものは、なんでも手に入れることができる。幼いころ迷い込んだ夜市にて祐司は、弟と引き換えにして「野球の才能」を手に入れていた。エースとして野球部で活躍するまでに成長した裕司だが、たえず罪悪感に苛まれていた。
再びこの夜市をおとずれた今夜、弟を買い戻すため裕司は、強い意志のもと足を踏み入れていく…。
おすすめポイント
対価と引き換えに、ありとあらゆる物が手に入る「夜市」。日常からふと迷い込んだ別世界は、妖しくも興味をそそられるもので溢れている。それは、誰しもが子どもの頃におとずれた夏祭りのような懐かしさを抱かせ、読み手もいつの間にかその世界観に引き込まれていく。
幻想的でいて美しくも切なくもある雰囲気に、心惹かれ異界にいざなわれてしまう物語。
【ファンタジー】おすすめ小説
1位『月の影 影の海 十二国記』小野不由美
あらすじ
それまで普通の女子高生であった陽子。ある日、彼女の前に「ケイキ」と名乗る異様な出で立ちをした男があらわれ、見知らぬ異界へと送られた。
ケイキたちとはぐれ陽子は、異形の獣には襲われたり、出会うものに裏切られながらも、さまよい続けていく。なぜ異邦へ迎えられたのか、そして戦わなければいけないのか…。
おすすめポイント
突如として異世界へと導かれた女子高生の陽子。彼女がおとずれる土地で、孤独や苦難に苛まれながらも成長していき、力強く生き抜いていく姿に、前に進む勇気をわけてもらえる。
見知らぬ異世界に飛ばされ、つらい現実と向き合いつつも生き抜こうと歩みをやめない陽子に、心を奪われてしまう作品。
2位『精霊の守り人』上橋菜穂子
あらすじ
短槍使いである30歳の女用心棒バルサ。彼女は、新ヨゴ皇国の第2王子であるチャグムを母の二ノ妃から託された。チャグムには水の魔物が憑いており、それを疎ましく思った父帝に命を狙われているという。
王宮から追ってくる刺客や、王子に宿る卵を狙おうとする異界の魔物らと死闘を繰り広げ、バルサはチャグムを守りながら、逃亡をしていくのだが…。
おすすめポイント
精霊の卵を宿した皇子チャグムの護衛を任された女用心棒バルサ。幼いころバルサ自身も命を狙われた経験があり、父の親友で短槍使いのジグロに救われた過去があった。それらをチャグムの歩んでいる人生に自らを重ねていく姿は、いとおしさと切なさがある。
精霊の卵をめぐる理不尽な闘いに巻き込まれながらも、道を切り開いていくバルサたちに、胸の高鳴りを感じずにはいられない物語。
3位『烏に単は似合わない』阿部智里
あらすじ
人間の姿に変身することのできる八咫烏の一族が支配する「山内」。今まさに、世継ぎである若宮の后選びがはじまろうとしていた。朝廷で激しい権力争いをする四家の貴族から遣わされた4人の姫君。
春夏秋冬を司るかのようにそれぞれに魅力を誇る姫君たち4人が、思惑を胸に秘めて后の座を競うなか、さまざまな事件がおこっていき…。
おすすめポイント
若宮の后選びをめぐり立場も性格もまったく違う、4人の姫君たちが競い合う。それぞれの思惑が絡み合うなか、嫉妬と憎悪にみちた愛憎劇が繰り広げられる。しかし、予想だにしない展開を迎え、いい意味で期待を裏切られる。
世継ぎの后選びをめぐり火花を散らす姫君たちに、迫りくる謎の数々に魅入られていく物語。
4位『熱帯』森見登美彦
あらすじ
汝にかかわりなきことを語るなかれ――。という警句からはじまる謎めいた1冊の本『熱帯』。若かりしころ、手にして読了を前に忽然と消えてしまった不思議な本を探し求める作家の森見登美彦氏。
ある日、「沈黙読書会」なる催しで本のことを知る女性と出会った。彼女は、「この本を最後まで読んだ人間はいないんです」と告げるが、その真意はわからない。幻の本をめぐる旅は、東京の片隅から京都を駆け抜け、やがて冒険は大海原へと続いていく…。
おすすめポイント
最後まで読んだ者はいない奇妙な本をめぐる冒険譚。物語のなかに物語が広がる入れ子構造に、一度そこに迷い込んだら物語に囚われて抜け出せない。そんな現実と幻想の世界をさまようような不思議な体験をさせられ、本を読む愉しさを存分に味わえる。
誰もラストを知らない謎めいた奇書をめぐる冒険に、今までにない読書体験を味わうことのできる物語。
5位『火狩りの王 春ノ火』日向理恵子
あらすじ
人類最終戦争後の世界。大地は黒い森に覆いつくされ、結界に守られた土地にて細々と暮らしていた。人びとは、そばで自然の火が燃えると、自分も内側から発火してしまう、「人体発火病原体」に悩まされていた。
この世界で人が安全に使用できる火は、森に棲む炎魔から採れるものだけだ。そんな火を手に入れることを生業とする火狩りたちに、ある噂が密かにささやかれていた…。
おすすめポイント
火を使うことに重い制約がついてしまった世界。災いにより過酷な運命をしいられながらも、それらを乗り越えようと奔走する少年少女たちに、困難に抗う力を与えてくれる。
謎多きその世界観に惹きつけられ、非力な子どもたちが駆け巡る姿に目が離せなくなり、物語にどっぷり引き込まれていく。
【青春】おすすめ小説
1位『君の膵臓をたべたい』住野よる
あらすじ
高校生の僕は、病院でたまたま拾った「共病文庫」なる文庫本。それは、クラスメイトである山内桜良が綴っていた秘密の日記帳であった。なかには、彼女が肝臓の病気であり、余命いくばくもないことが記されていて…。
「名前のない僕」と「日常のない彼女」のふたりが紡ぐ、青春小説。
おすすめポイント
日記を拾ったことで、接点のなかった2人が関わりだし主人公の僕は、桜良に振り回されてしまう。病気であるはずなのに、無邪気に駆けまわる日々を過ごす桜良についつい余命が残り少ないことを忘れる。
しかし、着実に迫ってくるそのときが、切なくもあり、現実の非情さが深く心に刻まれるとともに、生きることの大切さを伝えているようでもある。
性格のまったく正反対の2人が出会い、迫りくるそのときまで今を謳歌して生きていく姿に、胸をふるわせる物語。
2位『蜜蜂と遠雷』恩田陸
あらすじ
若いピアニストたちの登竜門として世界的にも注目される芳ヶ江国際ピアノコンクール。
養蜂を生業とする父と移動生活をし、自宅にピアノを持たない16歳の少年・風間塵。かつて天才少女といわれたが母の死を境に、ピアノから離れていた20歳の栄伝亜夜。楽器店に勤務するサラリーマンで妻子持ちである、28歳の高島明石。完璧なまでの演奏技術と音楽性を兼ね備えて、優勝候補とされる19歳のマサル。
若き才能たちによる、熱き闘いの幕が上がる…。
おすすめポイント
ピアノコンクールに懸ける、それぞれが抱えている想いや葛藤に引き寄せられ感情移入させられる。また、本作の魅力の一つとなっている演奏シーン。文字として描かれているのに、ピアノが奏でる音をまるで読者もホールで聴いているかのごとく興奮させられる。
国際ピアノコンクールに挑んでいく、若き才能のピアニスト4人たちの姿に、音楽の世界にいざなわれ心を揺さぶられる物語。
3位『線は、僕を描く』砥上裕將
あらすじ
2年前に両親を交通事故で亡くし、自分のカラに閉じこもってしまった大学生の青山霜介。絵画展示の搬入作業のバイト先で、日本を代表する芸術家の篠田湖山と出会い、どういうわけか気に入られ内弟子にされてしまう。湖山の孫の千瑛は、それに反発し、翌年の「湖山賞」をかけて霜介と勝負するという。
霜介は、はじめての水墨画に戸惑いつつも、線を描くことで、人と自然との繋がり、生きることの意味を見いだしていく…。
おすすめポイント
喪失のなか将来に希望を見いだせず淡々とした日々を過ごしていた青山霜介。哀しみと孤独の中でもがいている主人公が、「水墨画」をとおして人びとに触れ、線を描くことに魅せられていく。閉ざしていた自身の内側の世界から、外の世界に飛び立とうとする姿には大きく心を揺さぶられる。
孤独にあった青年が、水墨画の線を描くことに魅せられ、自らの人生を再生していく姿は、美しくも心を癒される物語。
4位『砂漠』伊坂幸太郎
あらすじ
入学した大学で知りあった5人の男女。何事にもさめた北村、軽薄で女好きの鳥井、不思議な力が使える南、大学一の美人の東堂、まっすぐで熱い西嶋。麻雀に合コンに明け暮れ、犯罪者だって追いかける。己の未熟さに苦悩し、それでも、なにかを求めて手探りで前へ進もうとする青春物語。
おすすめポイント
魅力にあふれた登場人物が、二度と振り返ることのできない時間を、全力で爽快に駆け抜けていく。「社会」という名の砂漠に打ち勝つ、大切なモノを贈ってくれる群像劇。
5位『小説の神様』相沢沙呼
あらすじ
学生で作家デビューしたが、作品は酷評されて売り上げも振るわずにいる高校生の千谷一也。そんなとき、編集者の提案により人気作家との小説の共作をすることに。
その人気作家とは、同じ学校に転校してきた小余綾詩凪であった。まったく正反対のふたりが反発しあいながらも物語を紡いでいくうちに、一也は詩凪が抱える大きな秘密を知ることになるが…。
おすすめポイント
作品が売れずに自分を見失いつつある千谷一也。一方で、人気作家として注目され、クラスでも人気者の小余綾詩凪。そんな一也と詩凪のふたりが、壁にぶつかり思い悩みながらも、物語を綴ることに情熱を傾けていく姿に魅せられてしまう。
作家の厳しい現状を生々しく語りながら、「どうして小説を書くのか」という問いに真摯に向き合いつつ、前に進んでいこうとする2人に、胸を熱くさせる物語。
【恋愛】おすすめ小説
1位『阪急電車』有川浩
あらすじ
宝塚から西宮北口間をわずか15分で走り抜けるローカル線である阪急今津線。その電車に、それぞれの愛や想いを密かに抱えながら、たまたま乗り合わせた人びとがいた。
乗客それぞれの人生がそっと交錯し、それがやがて小さな奇跡を紡いでいく。前に一歩踏み出せば、そこにはいつもと違う景色が待っている。
おすすめポイント
片道15分という短い8つの駅の阪急今津線に、居合わせた人びとを各駅ごとに描いた本作。たまたま、その電車に乗り合わせた人びとが影響しあいながら、それぞれの人生に変化をもたらせる。電車という限られた空間で、交わされる会話から普段とは違う景色を見せられ、読者の心をほっこりさせてくれる。
えんじ色の電車に乗り合わせた乗客たちが、ふとした偶然が重なり紡がれていく愛の数々に、ほのぼのさせられる物語。
2位『桜のような僕の恋人』宇山佳佑
あらすじ
夏も終わりかけのある日の午後、美容室をおとずれたカメラマン見習いの晴人。そこで出会った美容師の美咲に一目惚れしてしまう。彼女目当てで、その店に通い詰めやがてふたりは恋人同士となる。
だが、幸せな時間は長くは続かず、美咲は普通のひとの何十倍もの早さで老いていく難病をわずらってしまう。自分が老いていく姿を晴人にだけは見せたくないと悩んだ美咲は、別れを告げるのだが…。
おすすめポイント
カメラマン見習いの晴人が美容師の美咲と出会い、やがて恋人同士となったふたり。ゆっくりと幸せを育んでいくふたりだったが、美咲が急速に老いていく難病を発症してしまう。突如として告げられた余命に混乱しながら決断を迫られる彼女には、辛いものがあるが同時に、今という時間を過ごすことの大切さに気づかされる。
恋人が不治の病になりながらも互いを思いやる気持ちには、切なくも心を揺さぶられる物語。
3位『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦
あらすじ
大学の後輩である「黒髪の乙女」にひそかに片想いしている「先輩」。彼女を追い求めて、夜の先斗町や、下鴨神社の古本市、大学の学園祭にと、歩きまわる日々だが、彼女になかなか気づいてもらえない。
そんな2人を待ち受ける、奇妙な人びとがおこす珍事件へと巻き込まれてしまう。京都の夜を自由に渡り歩いていく黒髪の乙女に、先輩の恋は一体どこに向かっていくのか…。
おすすめポイント
「黒髪の乙女」こと大学の後輩に、恋心を抱いている「先輩」。偶然の出会いを装いつつ近づこうとする先輩だが、京都の町で繰り広げられる面白おかしな事件の数々に巻き込まれていく。ちょっと風変わりな面々と、コメディタッチの独特な世界観に魅了されてしまう。
自由奔放な女性である後輩に、振り回される先輩が愛おしくあり、その奇想天外なストーリーに惹かれてしまう作品。
4位『マチネの終わりに』平野啓一郎
あらすじ
若くして世界的なクラシックギタリストの蒔野聡史。ある日、演奏会のあと国際ジャーナリストである小峰洋子と出会った。互いに惹かれあう蒔野と洋子であったが、洋子には婚約者がいた。
それぞれ人生を尊重するが故にままならない互いの関係。現実に向き合うなか、蒔野と洋子の想いは徐々にすれ違いが生じていく。そんな、ふたりに待ち受けている愛の結末とは…。
おすすめポイント
初めて出会ったときから強く惹かれ合うふたりだが、洋子には婚約者がいる。互いに想いを寄せながらも、ちょっとしたすれ違いにより交わることのないふたり。相手を尊重しながら揺れ動く心情には、もどかしくも深すぎる愛情を感じさせる。
40代に迫ったふたりが見せる、切なくも美しい大人の恋の行方が、心に染みわたる作品。
5位『傲慢と善良』辻村深月
あらすじ
それぞれ30代の西澤架と坂庭真実は、婚活アプリで知り合い、一緒に住んでおり結婚も決まっていた。互いに充実した日々を過ごしていると思っていた。しかしある夜、真実は突如として失踪するのだった。彼女の居場所を探すため架は、彼女が秘密にしていた過去とある真実を知ることになる…。
おすすめポイント
架と真実の2人は、謙虚で自己評価が高いわけではない。しかし、自己愛が強いがゆえに知らず知らずのうちに多くを相手に求めていた。それらの現実をつきつけられ、傲慢と善良について、読者の心を大きくえぐっていく。
恋愛や結婚への息苦しさを前に、もがきながらも自身の心と向き合っていく姿は、胸に刺さるものがある。

















































コメント