第170回芥川龍之介賞・直木三十五賞(2023年下半期)の候補作品が発表されました。今回は、そんなノミネート作品の各あらすじをご紹介します。
まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。
MEMO
受賞作品発表は2024年1月17日(水)に、東京・築地の「新喜楽」でおこなわれます。
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第170回 芥川賞 候補作品
(著者名五十音順)
第170回 芥川賞 候補作品の一覧
『迷彩色の男』安堂ホセ(文藝秋季号)
あらすじ
ブラックボックス化した小さな事件がトリガーとなり、混沌を増す日常、醸成される屈折した怒り。快楽、恐怖、差別、暴力。折り重なる感情と衝動が色鮮やかに疾走する圧巻のクライム・スリラー。
『Blue』川野芽生(すばる8月号)
あらすじ
「ほんものの人間と見なされなくても、神様に認められなくても、人魚姫はやっぱり海の上を目指しただろうか」
高校の演劇部で『人魚姫』を翻案したオリジナル脚本『姫と人魚姫』を上演することになり、人魚姫役の真砂(まさご)は、個性豊かなメンバーと議論を交わし劇をつくりあげていく。数年後、大学生になった当時の部員たちに再演の話が舞い込むが、「女の子として生きようとすることをやめてしまった」真砂は、もう、人魚姫にはなれなくてーー。
自分で選んだはずの生き方、しかし選択肢なんてなかった生き方。社会的規範によって揺さぶられる若きたましいを痛切に映しだす、いま最も読みたいトランスジェンダーの物語。
『東京都同情塔』九段理江(新潮12月号)
あらすじ
日本人の欺瞞をユーモラスに描いた現代版「バベルの塔」。
ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名は、仕事と信条の乖離に苦悩しながら、パワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。
『猿の戴冠式』小砂川チト(群像12月号)
あらすじ
ある事件以降、引きこもっていたしふみはテレビのなかに「おねえちゃん」を見つけ動植物園へ向かう。言葉を機械学習させられた過去のある類人猿ボノボ”シネノ”と邂逅し、魂をシンクロさせ交歓していく――”わたしたちには、わたしたちだけに通じる最強のおまじないがある”。
『アイスネルワイゼン』三木三奈(文學界10月号)
あらすじ
32歳のピアノ講師・琴音は、さいきん仕事も恋人との関係もうまく行っていない。そんな中、ひさびさに連絡をとった友人との再会から、事態は思わず方向へと転がっていくーー。静かな日常の中にひそむ「静かな崖っぷち」を描き、心ゆすぶる表題作。そして選考委員の絶賛を浴びた文學界新人賞受賞作「アキちゃん」を併録。
第170回 直木賞 候補作品
(著者名五十音順)
第170回 直木賞 候補作品の一覧
『なれのはて』加藤シゲアキ(講談社)
あらすじ
ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員・守谷京斗(もりや・きょうと)は、異動先で出会った吾妻李久美(あづま・りくみ)から、祖母に譲り受けた作者不明の不思議な絵を使って「たった一枚の展覧会」を企画したいと相談を受ける。しかし、絵の裏には「ISAMU INOMATA」と署名があるだけで画家の素性は一切わからない。二人が謎の画家の正体を探り始めると、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた業に繋がっていた。
1945年8月15日未明の秋田・土崎空襲。芸術が招いた、意図しない悲劇。暴走した正義と、取り返しのつかない後悔。長年秘められてきた真実は、一枚の「絵」のミステリから始まっていた。
『ともぐい』河崎秋子(新潮社)
あらすじ
明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化…… すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河﨑流動物文学の最高到達点!!
『襷がけの二人』嶋津輝(文藝春秋)
あらすじ
「千代。お前、山田の茂一郎君のとこへ行くんでいいね」
親が定めた縁談で、製缶工場を営む山田家に嫁ぐことになった十九歳の千代。実家よりも裕福な山田家には女中が二人おり、若奥様という立場に。夫とはいまひとつ上手く関係を築けない千代だったが、元芸者の女中頭、初衣との間には、仲間のような師弟のような絆が芽生える。
やがて戦火によって離れ離れになった二人だったが、不思議な縁で、ふたたび巡りあうことに……
『八月の御所グラウンド』万城目学(文藝春秋)
あらすじ
女子全国高校駅伝――都大路にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生。謎の草野球大会――借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)でたはひで杯に参加する羽目になった大学生。京都で起きる、幻のような出会いが生んだドラマとは――。
今度のマキメは、じんわり優しく、少し切ない人生の、愛しく、ほろ苦い味わいを綴る傑作2篇
『ラウリ・クースクを探して』宮内悠介(朝日新聞出版)
あらすじ
1977年、エストニアに生まれたラウリ・クースク。コンピュータ・プログラミングの稀有な才能があった彼は、ソ連のサイバネティクス研究所で活躍することを目指す。だがソ連は崩壊し……。歴史に翻弄された一人の人物を描き出す、かけがえのない物語。
『まいまいつぶろ』村木嵐(幻冬舎)
あらすじ
口が回らず誰にも言葉が届かない、歩いた後には尿を引きずった跡が残り、その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ馬鹿にされた君主。第九代将軍・徳川家重。
しかし、幕府の財政状況改善のため宝暦治水工事を命じ、田沼意次を抜擢した男は、本当に暗愚だったのか――? 廃嫡を噂される若君と後ろ盾のない小姓、二人の孤独な戦いが始まった。
まとめ
どうですか、気になった作品はありましたか?
まだ読んでいない作品があったら、この機会に読んでみてはいかがでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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