こんにちは! 道しるべに気づくことが大切と学んだネイネイです。
今回は、上橋菜穂子さんの『風と行く者 -守り人外伝-』を読みましたので、あらすじや感想・レビューをご紹介します。
必ずしも事実だけが真実を語っているわけではないと、教えてくれるこの物語をあなたもご覧になってはいかがでしょうか。
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『風と行く者』上橋菜穂子【あらすじ&概要】
あらすじ
つれあいのタンダとともに、久しぶりに草市を訪れたバルサは、若い頃に護衛をつとめ、忘れ得ぬ旅をしたサダン・タラム“風の楽人”たちと再会、その危機を救ったことで、ふたたび、旅の護衛を頼まれる。
シャタ“流水琴”を奏で、異界への道を開くことができるサダン・タラム“風の楽人”の頭は、しかし、ある事情から、ひそかに狙われていたのだった。
ジグロの娘かもしれぬ、この若き頭を守って、ロタへと旅立つバルサ。草原に響く“風の楽人”の歌に誘われて、バルサの心に過去と現在とが交叉するとき、ロタ北部の歴史の闇に隠されていた秘密が、危険な刃となってよみがえる。(「BOOKデータベース」より)
おすすめポイント
バルサは以前ともに旅をしたサダン・タラム〈風の楽人〉の者たちと再びともに旅をすることになる。
サダン・タラムの頭の命がなにものかに狙われる。 歴史の陰にほうむりさられた、知られてはいけない秘密がそこにあった。
サダン・タラム〈風の楽人〉
サダン・タラムたちの護衛がふとしたことから怪我をし、足止めをくらうことになった。 ただ、サダン・タラムは先を急がねばならなかった。
サダン・タラムは歌と踊りで金をかせぐ旅芸人だが、彼らの旅は、風にさすらう楽人の印象とは裏腹に、道筋も、どこに、いつまでに着かねばならないかも決まっている、厳しさをひめた旅だった。
(P34より)
トラブルの仲裁に入ったバルサに護衛の依頼がまいこむのであった。
実は20年前にもバルサは、このサダン・タラムたちと旅をしていたのだ。 そのときは養父のジグロも一緒だった。
着かいといけない場所と時間が決まった旅なんて、過酷そうですね。
エウロカ・ターン〈森の王の谷間〉
サダン・タラムは、毎年約半年をついやして古戦場跡をめぐり戦死者を弔うのだという。 その旅の中で毎年かならず訪れる場所があるというのだ。
ただ、一か所だけ、彼女らが毎年かならずおとずれる場所があった。
このラクル地方でただひとつ、ターサ氏族の血をひく領主アール家の館である。
アール家の領土には、サダン・タラムがシャタ〈流水琴〉を贈られたという伝説の地、エウロカ・ターン〈森の王の谷間〉があったからだ。そこでおこなう鎮魂の儀式は、なにより大切であるとされていた。(P74~75より)
エウロカ・ターン〈森の王の谷間〉は真昼でも薄暗く、亡霊の影がちらすく異界への入口なのだとか。
それもあり人びとは、災いや祟りを恐れて誰もそこには近づこうとはしないのだという。
なんだか地獄への扉みたいだね。
シャタ〈流水琴〉
エウロカ・ターン〈森の王の谷間〉に入るためには、シャタ〈流水琴〉を奏でる必要があるのだという。 シャタ〈流水琴〉を奏でられるのは、サダン・タラムでも頭だけなのだそうだ。
「その琴が、シャタ〈流水琴〉よ。その娘はやがて、サダン・タラムの頭になった。そのときから、荒魂が安らげずにいる地で、シャタ〈流水琴〉に風をはらませることができた者が、代々サダン・タラムの頭をつとめるころになったのよ。
エウロカ〈森の王〉は、いまも、シャタ〈流水琴〉の音がひびかぬかぎり、谷間へといたる道を、あけてはくれないわ。」(P174より)
異界への入口を開けることのできるシャタ〈流水琴〉。 先代から次の代に受け継がれていくそれは、技能を代々たやさずに受け継ぐ、伝統芸能のようでもありますね。
シャタは異界への行くための切符なんだな。
感想・レビュー
氏族同士の羨みや妬みが、小競り合いや争いの火種になってしまう。 争いをはじめるより、それをおさめることの難しさ、そして争いなき状態を維持することの大変さがうかがえる。
親の愛情、考え方や教えは、なかなか子に伝わりにくいものだが、共に生活して過ごした日々の中で自然に受け継がれていくのだと。親の背中がそれを語っているのだと。
あとはそれに気づけるかどうかなのだと。 そんな力強くも、不器用でもある者の想いには温かみを感じてしまう。
気づきは、とても大切なんだね。
まとめ
歴史の闇に隠された秘密をめぐる、バルサの冒険ファンタジー。
あなたもこのファンタジー小説にひたってみてはどうでしょうか。
それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ
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