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【五十嵐貴久】リカシリーズの読む順番と新刊を紹介

【五十嵐貴久】リカシリーズの読む順番と新刊を紹介
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出会い系サイトで知り合ったリカという女性に、平凡なサラリーマンが精神的に追いつめられていくホラーサスペンス。

今回はそんな、五十嵐貴久さんの『リカシリーズ』の読む順番と新刊をご紹介します。

まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。

 

リカシリーズの新刊

リボーン (幻冬舎文庫 い 18-21)

リボーン
(2024/7/11発売)

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ちなみに、五十嵐貴久さんの単行本&文庫本の新刊情報は、下記の記事で紹介しているのでよかったらどうぞ。

 

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目次(タップできます)

【五十嵐貴久】リカシリーズの読む順番

リカシリーズは、ネットで出会ったリカという女性の常軌を逸した行動により、日常生活がゆっくりと壊れていく恐怖を描いたシリーズです。

おすすめの読む順番

  1. リカ(2002年1月)
  2. リターン(2013年6月)
  3. リバース(2016年10月)
  4. リハーサル(2019年2月)
  5. リメンバー(2019年12月)
  6. リフレイン(2021年3月)
  7. リセット(2022年7月)
  8. リベンジ(2023年5月)
  9. リボーン(2024年7月)

五十嵐貴久さんのリカシリーズを読む順番は、『リカ』『リターン』『リバース』『リハーサル』『リメンバー』『リフレイン』『リセット』『リベンジ』『リボーン』です。

【五十嵐貴久】リカシリーズのあらすじ

①『リカ』

あらすじ

妻と小学生の娘を持つ42歳の会社員・本間隆雄。同僚に勧められ、軽い気持ちで始めた出会い系サイトで「リカ」と名乗る看護師と知り合う。メールのやり取りは弾み、電話越しの声も感じがいい。

けれど、まだ一度も顔を合わせていないリカの言動が、少しずつ輪郭を変えはじめる。携帯番号を変えても、住所を隠しても、すべてを無効にする執着が、日常の地盤を音もなく崩していく……。

おすすめポイント

淡々とした文体が日常の温度をそのまま保ちながら、その内側へ異物がじわじわと侵入してきます。平凡な会社員の平凡な毎日が丁寧に描かれるほど、滑り込んでくる違和感の輪郭が鋭くなり、気づけばページをめくる手が止められなくなっています。序盤の軽い空気が中盤以降まるごと反転していく構成の巧みさに、息を呑みます。

恐ろしいのは、リカに悪意の自覚がないことです。言葉は通じているのに、こちらの「怖い」「やめてほしい」という感情が一切届かない。拒絶も説得も意味を失う断絶の前では、暴力そのものより深い絶望が静かに胸を圧迫してきます。「理解できない相手」と向き合う恐怖が、これほど生々しく描かれた作品はそう多くありません。

文庫版で加筆されたエピローグが、物語の印象を決定的に書き換えます。本を閉じたあとにも纏わりつく不快な余韻は、2002年の刊行から20年以上を経てもまったく色褪せていません。狂気に満ちた1人の女性が、徐々に忍び寄ってくる恐怖に戦慄を覚える作品。

②『リターン』

あらすじ

高尾の山中で、手足と顔のない遺体がスーツケースから見つかる。身元は十年前、ストーカー「リカ」に拉致されたまま消息を絶っていた男・本間隆雄。リカは当時、警察官を殺害したのち姿をくらまし、以来一度も足取りがつかめていない。

因縁の相手を追うコールドケース捜査班の尚美は、同僚の孝子とともに捜査へ合流する。だが捜査が行き詰まるなか、孝子の恋人である捜査一課の刑事との連絡が途絶え……。

おすすめポイント

前作から十年。刑事小説の手触りで幕を開けながら、ページをめくるごとに空気がじわりと変質していきます。追う側の視点で綴られる捜査の過程そのものが、読む者の感覚を少しずつ揺さぶっていく。その構成の巧みさに引き込まれます。

恐ろしさの核にあるのは、「相手を理解しようとする行為」が人を変えてしまうという構図です。思考をなぞり、行動を予測し、心理の奥へ潜るうちに、追う者と追われる者の輪郭がにじんでいく。その境界の危うさが、静かに胸を突きます。

タイトル「リターン」が何を指すのか。終盤でその答えに触れたとき、物語全体の見え方が一変するでしょう。正気と狂気のあいだに明確な線など引けないのかもしれないと、読み終えた夜にふと考えずにはいられません。

③『リバース』

あらすじ

長野の教会で育った幸子は、東京・広尾に暮らす裕福な雨宮家に住み込みの家政婦として働き始める。クリニックを営む父、美しく厳格な母、そして誰もが振り返るほどの美貌を持つ双子の姉妹・梨花と結花。

幸子は育ての親である神父への手紙に、穏やかな日々の暮らしを綴っていく。けれど書き連ねるうちに、理想的に映っていた家庭の輪郭が少しずつ歪みはじめ……。

おすすめポイント

書簡体という形式が、この物語では単なる語りの工夫を超えた効果を発揮しています。世間知らずの幸子が「見たまま」を書き記すからこそ、読者だけが行間に潜む異常を先に察知してしまう。その居心地の悪さが、ページをめくる手を止めさせません。

華やかな家庭の水面下で、躾と暴力の境目が溶け、愛情と支配が絡み合っていく描写は静かに重く、胸に迫ります。誰かひとりの悪意ではなく、家族という閉じた関係のなかで歪みが連鎖していく過程に、フィクションを超えた生々しさを感じるでしょう。

最後の一行が視界に入った瞬間、それまで積み上げてきた手紙のすべてが別の意味を帯びて立ち上がります。恐ろしさの正体は突然の暴力ではなく、日常のすぐ隣で静かに育っていたものだったのかもしれません。

④『リハーサル』

あらすじ

花山病院の副院長・大矢は、エリート医師として順風満帆な日々を送っていた。ところが新任の看護婦・雨宮リカが赴任してきた日から、すべてが狂い始める。

手術中の些細なミスを握られ、隠蔽に加担してしまった大矢のもとへ、リカの異様な執着が音もなく忍び寄る。院内では不審な事故や事件が立て続けに起こり、やがて最愛の婚約者までもが姿を消して……。

おすすめポイント

閉ざされた病院という舞台が、この物語の恐怖をいっそう濃密にしています。リカの気配が廊下の先に、ナースステーションの隅に、どこにでも滲んでいるような息苦しさは、読んでいるこちらの呼吸まで浅くさせるほどです。

大矢は決して愚かな人物ではありません。ただ、小さな嘘を重ねることでその場をやり過ごせると信じた。その「普通の弱さ」が、リカにとっては完璧な足がかりです。エリートとしての地位が音を立てて崩れていく過程には、同情と「自分で招いたのでは」という苦い問いが同時に押し寄せてきます。

本を閉じたあと、ふと周囲を見回してしまう。そんな読後感が残ります。日常のなかで誰かの視線や気配をほんの少し意識してしまう瞬間、物語の恐怖が現実の輪郭にそっと重なっていることに気づくかもしれません。

⑤『リメンバー』

あらすじ

二十年前に世間を震撼させた「雨宮リカ事件」。その記憶が薄れかけた頃、バラバラ死体をビニール袋に詰めて川に捨てていた女が都内で現行犯逮捕される。フリーの記者を名乗るその女は、かつてのリカ事件を追っていたという。

模倣犯なのか、それともリカの狂気が誰かに乗り移ったのか。精神鑑定を引き受けた立原教授の周囲で、凄惨な殺人が立て続けに起こり始める……。

おすすめポイント

リカというキャラクターが一度も姿を見せないまま、物語全体を支配し続ける構成に引き込まれます。本人不在のまま恐怖だけが増幅していく手法は、「心理感染」という作中のテーマそのものを読者の体験として再現しているかのようです。

読み進めるうちに、誰の視点で物語を追っていたのかが静かに揺らぎ始めます。序盤から丁寧に張られた伏線が終盤で反転する瞬間、自分が「見たいように見ていた」ことに気づかされるでしょう。叙述の巧みさと恐怖が一体になっている点に、シリーズ五作目としての成熟を感じます。

恐怖の正体は外部の脅威ではなく、人の心の奥に潜む暗い共鳴にあります。誰の内側にもありうる感情の歪みを突きつけられたとき、ホラーは他人事ではなくなるのかもしれません。

⑥『リフレイン』

あらすじ

生徒と教職員あわせて百二十余名の命を奪った「青美看護専門学校火災事件」。唯一の生存者・渡会日菜子が沈黙を破り、看護学校時代の”雨宮リカ”の素顔を語り始める。

轢死、飛び降り、練炭自殺。リカの入学からわずか一年のあいだに、学校の内外で生徒たちの不審な死が相次いでいた。華やかな美貌の陰に何を隠しているのか。死の連鎖の傍らには、いつも「彼女」の影がちらついていた……。

おすすめポイント

手記、週刊誌記事、関係者へのインタビュー。複数の資料を重ねるルポルタージュの体裁が、フィクションと現実の境界を静かに溶かしています。読者は「事件の検証者」として記録をめくる感覚に引き込まれ、気づけばこの惨劇の傍観者になっているような錯覚を覚えます。

隣の部屋から途切れることなく流れ続ける「マヅルカ」の旋律が、物語全体に通奏低音のように響き渡ります。派手な描写に頼らず、日常のすぐ隣に潜む異質さを淡々と積み上げていく筆致は、シリーズのなかでもとりわけ深い不安を読者の肌に刻みつけるでしょう。

結末を知っているはずなのに、ページをめくる手が止まらない。その感覚こそが、本書の仕掛けそのものかもしれません。断片的な証言が一本の線として結ばれたとき、物語の冒頭に立ち戻りたくなる衝動に駆られます。繰り返すほどに恐怖の手触りが変わっていく作品です。

⑦『リセット』

あらすじ

父を交通事故で失い、母と姉は新興宗教に入って姿を消した。広尾の豪邸にひとり残された十六歳の美少女・結花は、母方の親戚にあたる升元家に引き取られる。

四人家族のもとで新たな高校生活を始めた彼女に、同級生となった次男の晃はたちまち心を奪われる。けれど結花は自らをこう名乗った。「あたしは結花じゃありません、リカです」。淡い恋心の向こう側で、不穏な影が静かに忍び寄り始める……。

おすすめポイント

シリーズ初となる男子高校生の視点が、物語に独特の色合いを与えています。晃の目に映る結花は美しく儚く、だからこそ読者もまた彼と同じ方向にしか目を向けられません。恋の甘さが恐怖の下地になるという構図が、静かに、しかし確実に効いています。

「リカならこうするはず」という先入観を読者に抱かせたまま、物語は予想とは異なる角度から恐怖を差し込んできます。誰が本当の脅威なのかという問いが反転する瞬間、驚きよりも先に背筋をなぞる冷たさを覚えるかもしれません。

青春の透明感と腐敗のにおいが同じ場所に同居している。その温度差こそが、この物語の手触りです。誰かを守りたいという純粋な感情が、そのまま破滅への導線に変わっていく構図は、読み手の胸にじわりと重く沈んでいきます。

⑧『リベンジ』

あらすじ

十二発の銃弾を撃ち込み、確かに仕留めたはずの女──雨宮リカ。あの事件から二年、懲戒免職となった元刑事の青木孝子は、興信所で浮気調査の仕事をこなしながらも、リカの復讐に怯える日々を送っていた。

そんな折、京都でリカらしき女の目撃情報が舞い込む。事件に決着をつけるため、孝子はふたたびリカの足取りを追い始める。けれど、憎悪に塗れたふたりの因縁は、孝子の想像をはるかに超える方向へと動き出していた……。

おすすめポイント

物語の大半にわたってリカは姿を見せません。目撃情報、痕跡、かすかな気配。輪郭だけが少しずつ浮かび上がる構成は、読者の想像力そのものを恐怖の装置に変えています。「見えない」ことがこれほど怖いのかと、ページをめくるたびに思い知らされます。

孝子が抱えているのは、かつて十二発の引き金を引いた側の恐怖です。追う者と追われる者の輪郭が重なり合い、憎悪がどちら側から発せられているのか分からなくなる瞬間があります。その境界の曖昧さこそが、物語を単なるサスペンスの先へ押し上げています。

終盤で一気に加速する展開は、シリーズを通じて積み重ねられた因縁を鮮やかに回収しつつ、新たな問いを残します。人の奥底にひそむ暗い衝動は、特別な誰かだけのものではないのかもしれない。そんな余韻が、本を閉じたあとも長く続くでしょう。

⑨『リボーン』

あらすじ

複数の殺人を重ね、娘と思しき少女とともに逃走した雨宮リカ。警視庁は改めて指名手配に踏み切るが、それを嘲笑うかのように女子学生の拉致誘拐事件が連続する。

KPDC興信所の柏原と警視庁の戸田は、22年にわたる惨劇に終止符を打つべく、沖縄のユタの力を受け継ぐ盲目の祖母・宇都子と孫娘の萌香に協力を求める。しかし、追い詰めたはずの獣は何度でも牙を剥き……。

おすすめポイント

シリーズ第9弾にして、ついに迎えた完結篇です。22年にわたって読者を縛りつけてきた雨宮リカというモンスターを、五十嵐貴久がどう物語の外へ送り出すのか。その一点だけで、ページをめくる手が止まらなくなります。

読み進めるほど印象的なのは、リカがもはや「人」の輪郭からはみ出していくところです。シリーズを通して積み重なってきた異形性に、ユタの力という別軸の世界観が静かに交差し、ホラーともサスペンスとも違う、奇妙な手触りが残されていきます。

それでも怖さの根が一番深いのは、リカの執着がどこか「誰かを強く想う」普通の感情と地続きに見えてしまう瞬間でしょう。物語が閉じたあとも、自分のなかにある小さな歪みを覗き込まされるような、ひんやりとした余韻が残り続けるかもしれません。

 

まとめ

どうですか、気になった書籍は見つかりましたか?

この記事を通して、少しでもあなたの読書生活が有意義なものになったら幸いです。

それでは、まったです。 (‘◇’)ゞ

 

【五十嵐貴久】リカシリーズ 一覧
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リカ (幻冬舎文庫)

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リターン (幻冬舎文庫)

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リバース (幻冬舎文庫)

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リハーサル (幻冬舎文庫)

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リメンバー (幻冬舎文庫)

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リフレイン (幻冬舎文庫)

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リセット (幻冬舎文庫)

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リベンジ (幻冬舎文庫)

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リボーン (幻冬舎文庫 い 18-21)

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この記事を書いた人

30年以上の読書歴と年間100冊以上の読書経験をもとに、国内外のミステリーやファンタジーを中心に、ジャンルを問わず正直な感想をお届けします。
「次に何を読もうか迷っている」「好きな作家の新刊を見逃したくない」そんな方のために、人気作家の最新刊情報もいち早くまとめています。

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